町街さがし(グルメ編)

「キッチンりょう」

こういうお店の味噌汁は美味い。間違いないと自分の嗅覚を信じて店内へ。メニューの量が多く注文に困る。こういう時は無難に今日のランチを注文するとしよう。

何やらAとBがあるらしい。とりあえずメニュー内容を聞いてからBを頼む。メニュー内容なんて聞いているようで聞いてないのかもしれない。

注文をしてから店内を見渡す。どうやら夜は呑めるようだ。モツ煮380円の張り紙も目立つところにある。これはアタリだ。と何をどういった基準でかはわからないが店頭で感じた勘は確信へと変わった。

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Bランチが自分の前に配膳される。茄子と豚肉の味噌炒めのようだ。いたって普通。ノーマルな茄子豚だ。でもちょっと嬉しいぞ、この小鉢の量は。もはや主役を食っているような小鉢達は、マカロニサラダ、煮物、かぼちゃの天ぷら、肉団子、おしんことかなりな勢いだ。

まずはやっぱり味噌汁からだ。ひと口飲むと瞬間に肩の力が抜けた。ホッとする味だ。実家の味とでもいうか懐かしくとにかくホッとする。

そしてメインに箸をつけ白米も頬張る。もうこの後のことはさほど記憶にない。美味しいということ、味わうということに感謝以外の言葉はいらない。

今日もしっかりと「ごちそうさまでした」と言い会計を済ませ、背後から「またいらっしゃってねー」と声を受けながら明治通り添いの店外へと出た。今にも雪が降りそうな空だったが胃袋の中から、心の中から温まっていた。

食べ物の実際の温度以上の温かさを得られるこういった個人経営の店が自分は好きでしょうがない。

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【店舗情報】
キッチンりょう
住所/東京都墨田区東向島2-41-9
営業時間/月〜金11:30〜14:00/17:30〜21:00、土11:30〜14:00 定休日/日曜、祝日、第三金曜
 
 

著_柳町唯
1993年~1996年AJSA公認プロスケーターとして活動。
その後はスケートボード専門誌、ファッション誌、カルチャー誌などで編集/ライターとして活動。
2012年には自身のスケートボードキャリアを活かしたブランドSNAKE PORNO通称スネポルを立ち上げる。
2019年9月に自身初となる短編青春小説「Big Pants -スケートボード is 素敵-」をHIDDEN CHAMPION発行の元、
星雲社より発刊。

スネポルHP_ https://sp-wheels.com
柳町唯 VHSmag インタビュー_ https://www.vhsmag.com/features/yuh-yanagimachi/
2020-01-27 | Posted in 町街さがし(グルメ編)No Comments » 
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