町街さがし(グルメ編)
「家庭料理の店フレンディー」
看板を目にして立ち尽くしてしまった。情報が多い。何料理なんだろう?と。
足を止めてしまった以上は俺の負けだ。おとなしく店に入ろうとポケットからiPhoneを取り出し時間を確認した。
13:38
まだランチタイムだ。お店は2階にあり様子は伺えない。混んでいることを覚悟し相席とかになるのかなと店内への階段へと上がっていった。するとそこは拍子抜けするくらい人は少なく2組しか先客はいなかった。
窓側の席につき迷わず800円のランチをオーダー。年齢よりもかなり若く見えるであろう女将さんが元気よく受け答えをしてから、本棚前のテーブル席の常連さんと忘年会の時の話で盛り上がっている。
こういった店は自分は大好きだ。とても居心地が良い。
ゆっくりと店内を見渡し壁に貼ってあるメニューにも目をやり夜の部での飯呑みも充実しているな〜。もし自分が根津に住んでいたら常連になりたいと妄想を広げているとオーダーしていたランチが運ばれて来た。
豚焼き肉とメンチカツ。
看板に書いてあった通りな、まさにシェフが作る家庭料理な風貌100%、そして昔ながらの喫茶店のランチだ。
思わず笑みがこぼれ割り箸ではないお箸に環境のことを考えているなと嬉しくなり、まずはサラダから口に運び、豚焼肉、ライス、メンチカツ、ライスとフォーメンションを組んだ。
初めて来た店なのに懐かしい。
これこれ、街の喫茶店のランチっていうのは、と一人頷き箸を進めた。終盤に付け合わせの佃煮を食べ美味しさのあまり女将さんに声をかけた。
「この付け合わせはなんの佃煮ですか?」
すると女将さんはちょっと待ってね。と言い厨房にいる旦那さんに聞きにいった。
「今日のはネギと昆布(コブ)の佃煮ですって」
と言い終わらないうちに俺は「凄く美味しくてご飯が止まらないですね」と言うと、女将は「ご飯おかわりします?」と。
最初から大盛り風な盛方だしランチだったので遠慮をして味噌汁を飲んだ。味噌汁というよりもミソスープと言った方が良いような出で立ちのそれは凄く家庭的な味がしてホッとした。
【店舗情報】
家庭料理の店フレンディー
住所/東京都文京区根津2-18-12 鈴木ビル2F
営業時間/月〜金11:30〜14:00/18:00〜21:45、土11:30〜14:00/18:00〜
星雲社より発刊。