町街さがし

Vol.08「清澄白河」

人は突然普段しない様なことをしてみたくなったりする。それはきっかけなんか無く普段からフツフツと思想の根底にへばりついているものが急に浮かび上がってくる様に。

自分ももちろんそんなモノを持ち合わせている。そして突然公園に行ってみたくなった。それも代々木公園とかな類では無く、もっと管理された入園料を払う様な立派な公園に、そうと決まればすぐにiPhoneで検索だ。新宿御苑も浜離宮恩賜庭園も行ったことがある。この想いは行ったことの無い初めてな公園に行ってみたいと更に検索をすると清澄白河庭園が出てきた。駅からもすぐだし行くことに決めた。

久しぶりに長めに電車に乗る。街が少し活発になってきている様に感じる。人々が行き交いまさにその循環が街を生き生きとさせてくれているようだ。

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清澄白河の駅を適当に出て地上に出る。するとすぐさま目に入ってきたのは現代美術館の看板だ。そうだ、この街には美術館もあるんだ。そして昨今話題になっているコーヒー屋さんなども多く他の江東区で見られるような下町とはまたちょっと違う雰囲気がする街だ。それにしてもどうでも良いことだが” 清澄白河”って名前はかっこいい。そして何気に言いやすい。

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駅前の通りの向こうはもう清澄白河庭園の木々が生い茂って見えてきた。庭園とはいえかなりな好立地だ。そして並びにある商店の佇まいも素敵だ。

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そして路地に入って少し歩いて行き入り口へ。ちょっとしたお屋敷の門構え的な雰囲気が漂う。少し調べると元禄時代の豪商な紀伊国屋文左衛門さんの屋敷があった場所だという。納得な街への配置と門構え。とにかく広い屋敷だったんだなー。ほんのりと歴史を感じてからいざ園内へ。

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150円のチケット購入。あ、都立なんですね。清澄白河庭園さん。これはさぞかし整備されていて快適な公園なんだろうなと期待値は早くもマックスです。

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園内に入りすぐに見えてきた風景がこれです。もう半端ない。都会のオアシスってのはまさにコレのことだ。全てがフォトジェニックで全てが栄え過ぎ。気づいたら林家ペーパーさんばりに無駄にシャッターをきっていた。

そして少し冷静になりベンチに腰を下ろし深呼吸。あー、忘れてたコレ感。最高に気持ちよくリフレッシュ。庭園に来ただけでこんなにも豊かな気持ちになれるとは。おそるべし清澄白河庭園さん。

気が付いたら園内に入ってから2時間くらいが過ぎていた。あらゆる風景が見れるであろう箇所に配置されているベンチを渡り歩きながら、その都度、深呼吸をして自問自答。これだけの景色を前にしているので自問自答もポジティブ。自分への問いかけですが良い答えが返ってきます。とにかく庭園最高!

そんなこんなで清澄白河の街ブラがこの庭園だけで終わってしまうのも何なんで美術館方面へ。

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途中に江戸資料館がある通りを抜けて行きます。至るところに佃煮屋さんやお寺さんもたくさん見受けられ下町感も満載で良い通りです。

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そしてそして、こんな古本屋さんと文房具屋さんもあってTHE下町な街の面持ちを十分に発揮!

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そんな商店街な通りを抜けて木場公園の方に出ると現代美術館がドーンと現れます。清澄白河は下町情緒の残る町並み、それから素敵すぎる庭園と美術館という二つを兼ね揃えている街です。きっとこの街に住んだら心豊かな毎日を送れるのだろうなー。と思いながら冷房の効いた美術館へ涼みに入りました。

 

 

著_柳町唯
1993年~1996年AJSA公認プロスケーターとして活動。
その後はスケートボード専門誌、ファッション誌、カルチャー誌などで編集/ライターとして活動。
2012年には自身のスケートボードキャリアを活かしたブランドSNAKE PORNO通称スネポルを立ち上げる。
2019年9月に自身初となる短編青春小説「Big Pants -スケートボード is 素敵-」をHIDDEN CHAMPION発行の元、
星雲社より発刊。

スネポルHP_ https://sp-wheels.com
柳町唯 VHSmag インタビュー_ https://www.vhsmag.com/features/yuh-yanagimachi/
2020-06-12 | Posted in 町街さがしNo Comments » 
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